発達障害の子どもの中には、特定の音や触覚などに過敏になり、日常生活に影響を及ぼしてしまうことがあります。 当記事では、発達障害の子どもに見られやすい感覚刺激について、詳しく紹介します。
特定の感覚に対する好き嫌い・苦手得意は誰しも持つもあります。この感覚が、自閉スペクトラム症(ASD)を抱える方の場合、耐え難い苦痛や大きなストレスになってしまうことがあります。
自閉スペクトラム症(ASD)は、他者と同じ感覚情報を受け取っていても、脳が異なる捉え方をするとされています。感覚過敏と感覚鈍麻はどのような状態なのか、詳しく紹介します。
刺激に対する感覚を脳が過敏に受け取ってしまうと、些細な刺激であっても日常生活に支障をきたすほどの苦痛を感じてしまいます。生活に困難さを生じるほど、感覚が非常に敏感な状態を「感覚過敏」と言います。
例えば、聴覚過敏は特定の音、触覚過敏は特定の素材を使った洋服を着る、視覚過敏は太陽光が苦手で屋外で過ごすのを苦痛に感じることがあります。
感覚に著しい鈍感さがある状態を「感覚鈍麻」と言います。例えば、「触覚鈍麻」はケガをしても痛みに気づかない・暑いか寒いかの判断が困難で、服装の調節を行えずに体調を崩すことがあります。
ここでは、発達障害の子どもが感じる感覚過敏にはどのようなものがあるのか、詳しく紹介します。
光や色といった特定の視覚刺激に過敏な状態を指します。具体的には、以下の困りごとが見られやすいです。
特定の音が苦手だったり過敏になったりする状態。具体的には、以下の困りごとが見られやすいです。
洋服のタグや縫い目など、特定の触覚刺激が苦手な状態。具体的には、以下の困りごとが見られやすいです。
特定のにおいに対して敏感になる状態。具体的には、以下の困りごとが見られることがあります。
特定の食感や味に対して強いこだわりがある状態。具体的には、以下の困りごとが見られることがあります。
感覚過敏がある子どもが苦痛に感じていることを無理強いすると、トラウマになる可能性があります。子ども一人ひとりの異なる特性を踏まえた対応方法を見つけて行くことが重要です。
感覚過敏のある子どもへの対応は、以下の通りです。
味覚や嗅覚に過敏さがあると、偏食が強くなる傾向があります。嫌がるものを無理して食べさせると、トラウマになり食事自体を嫌がってしまうおそれがあるため注意が必要です。子どもと一緒に料理をすると、自分で作ったという思いから食べてみようという気持ちになることがあります。
苦手なにおいに対しては、マスクをつけるよう促して、不快な刺激を減らすとよいでしょう。
光がまぶしいと感じるときは、色眼鏡やサンバイザー、帽子などを身につけるのが有効です。白い紙がまぶしい場合、色付きの下敷きや透明な下敷きを使用するとよいでしょう。周囲の雑音を低減したい場合にはノイズキャンセリングイヤフォン、全体的な音量を減らしたい場合にはイヤーマフや耳栓をつけるのが有効です。
歯磨きや爪切り、洗髪を嫌がる場合、大人が無理に行うと強い抵抗を示すことが多いです。そのような場合は、大人が行わずに、子ども自身にしてもらうと比較的スムーズにいくでしょう。
また、洋服のタグや特定の生地を嫌がる子どももいます。「あらかじめタグを切っておく」「試着をしてから洋服を購入する」「好きなイラストや色の洋服を選ぶ」などが対策になります。
その他には、子どもの不安が強いと、それに伴って感覚過敏の症状も強まる可能性があります。子どもの好きな触覚刺激(タオルやハンカチなど)を身につけると、安心できることが多いです。
ここでは、子どもの感覚過敏に悩んでいた方の体験談を紹介します。
現在大学生の息子(ASD+LD+ADHD)がいます。
子どもの困った行動には必ず原因があります。それが分かれば対処法も考えられますが、小さい頃は本人にもわかりません。なので、さまざま試しながら対処法を見つけてきました。
外出する場合は、予定をホワイトボードに書いていました。その際には、変更になることもあると必ず書くようにしていました。
支援センターで、ノイズキャンセラヘッドフォンやイヤーマフ、サングラスなどのツールを教えてもらえたのも良かったと思います。
身につけるものはいつも同じで、偏食もありました。不登校やうまくいかないことも、さまざまありました。
子どもに親の精神状態が影響するので、まずは自分が元気でいることが大事ですし、子どもの可能性を信じてあげることが大切だと思います。
参照元:「発達障害」がある子どもの学校教育についての悩み(2017年5月特集)」/NHK感覚過敏は、生まれつきの脳機能障害によって起こり、その症状を直すのは困難です。苦手なものを食べさせる・触れられるのが嫌なのに手をつなぐ・雑音が苦手なのに集団の中に入るよう促すなど、無理強いさせるのは禁物です。
苦手なことを慣れさせるのは、計画的かつ専門的なアプローチが必要です。放課後等デイサービスなら、子ども一人ひとりの特性に合わせた対処法を一緒に考えてくれます。苦手への対策や工夫を保護者と一緒に考えて対応してくれるのがメリットです。
感覚過敏のある子どもに対して「無理をしてでも慣れさせる」という対処法はおすすめできません。解決につながるどころか、トラウマになり、心身の健康を害するリスクが高くなるからです。
子どもの感覚を否定せず、どんな風に感じているのか理解して、少しでも過ごしやすいように工夫することが大切です。放課後等デイサービスでは、一人ひとりの特性に合わせたサポートをしてもらえます。感覚過敏による特性にお悩みの方は、放課後等デイサービスへの通所を検討してみてはいかがでしょうか。
一人ひとりの子どもの特性や障がいに合った療育を受けられるように、
「個別療育」と「集団療育」の両方に対応している佐賀県内の放課後等デイサービスを調査しました。
その中から、将来の可能性を広げられる「PC・ネット関連の療育」を導入している放デイを抜粋してご紹介します。
※調査対象:佐賀市内に拠点があり、公式サイトを保有しているすべての事業所(29事業所・2021年6月時点)